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◆春椿・大島紀行


久しぶりの伊豆大島。
椿祭りの最終段階です。
どんな石がころがっているやら、どんな風が吹いているやら、
どんな花が咲いているやら、風物めぐりが楽しみ~♪


いざ大島へ(カメリア丸)♪

ツバキ祭りの最終段階の伊豆大島へ船で行きました。
約2000人乗れる船、かめりあ丸で、
東京の竹芝桟橋埠頭を夜の10時過ぎて出港。
途中東京湾内で停泊したのかな?


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朝6時過ぎに無事伊豆大島の岡田港に接岸しました。
2等のリクライニングシ-トではなかなか寝られず。
わずか1時間程度寝た程度で、眠い目をこすっての上陸でした。
天候や風向きなどによって、岡田港か元町港かを決めるそうです。
昔元町港に着いたのですが、今回は岡田港でした。


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天気はよさそうで、
今日一日(3/15)楽しそうです。

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まずは、大島の山三原山中腹にある観光ホテルにバスで行き、
そこで温泉に入り、朝食をいただいてから、三原山を眺めます。





大島の美駒♪

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途中、綺麗な姿の馬さんがいました。
与那国馬とかおっしゃっていました。
という事は、
あの沖縄最西端の与那国島から遠路はるばる
という事ですよね。
どういう事情かはしりませぬが、
幸せに暮らしてくだされ。
そういう心境になりました。
なんだか、ついこないだ八重山に行ったのが、
尾を引いているような感じです^^。








三原山の現在♪

伊豆大島は水深300~400mほどの海底からそびえる
活火山(伊豆大島火山)の陸上部分です。
火口のある三原山は1777年ごろの安永の大噴火の際に
カルデラ内に出来た中央火口丘です。
3万年ほど前に海底火山の噴火で顔を出してから
何度も噴火を繰り返してスコリアを噴出させて
しだいに成長した様子が地層に残っています。
最近では1950年~1951年、1986年に大きな噴火がありました。
特に1986年の大噴火では中曽根首相の指揮の下に
全島民が避難したことは脳裏にいまだ焼きついています。
あの真っ赤な割れ目噴火、怖ろしかったです。
三原山の最高峰は現在三原新山と呼ばれ、
標高は764m。結構高いですね。


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三原山を望んでいます。
黒い筋は1986年の噴火によってできた溶岩流の跡です。
裏側はこの黒いスコリアに覆われていて、
まるで月面か砂漠のようだと言われます。
この島全体が、玄武岩溶岩とスコリアで出来ているのでしょう。


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山頂付近から白い水蒸気が今も噴出しているのがわかります。
生きていますね。



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赤い色をした火山弾が転がっていました。

山頂の噴火口まで歩いていけるのですが結構時間がかかるので、
私達たちのツア-では行く予定にはなっていませんでした。
内心は是非行ってのぞいてみたかったです。








割れ目噴火口と富士山♪

さて、三原山を眺めた後、
1986年に突如噴火した、あの割れ目噴火口を見てきました。


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上空から見た大島です。
真ん中にカルデラがあり、その中央に三原山があります。
右下には「はぶ港」が噴火口のように見えます。実は噴火口です。
そこから三原山を結ぶ線を延長すると、富士山に到ります。
この南東から北西の方向に実は割れ目噴火口も並んでいるんです。
それどころか、はぶ港と三原山を結ぶ線状に昔の噴火口も並んでいます。
他にも噴火口はあるのですが、かなり特徴的だと思います。
この大島は、太平洋プレ-トが沈み込むことによってできた
火山フロント上にあります。
だから内部にはマグマがたまっていて、
地殻上部を押し上げていますから、
正断層で割れやすいのです。
その方向は、どの方向に地殻に引っ張り応力が生じているかで
決まると思います。
個人的には、例の富士山を作り出した理論による
プレ-トの沈み込みで2方向に広がるために、
引っ張りが生じていると考えることが可能だと思います。
だから富士山方向を向いているとするなら、
とてもわかりやすい説明になると思います。
(違うかもしれませんが)


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これが割れ目噴火口です。
こういうのがいくつか並んで開いていました。
それをつなぐ方向に大きな富士山が見えました。
実は富士山も玄武岩溶岩の山です。大島と同じです。


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溶岩の溶けた証拠があちらこちらでありました。







あんこ椿姫♪

文献を紐解いていたら、
伊豆半島でも割れ目噴火があり、
いずれもほぼ南東-北西方向を向いています。
底の説明では、この方向に圧縮されているから、
それと平行に割れやすいのだそうです。
なるほどたしかにそうですね。
このほうが正しいのかも知れません。


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さて、伊豆大島はツバキ祭りの最中。
実際には、ツバキ開花のピ-クは、
もう過ぎており、パラパラでした。
島全体では800万本ともいわれるそうですが、
実際に数えたわけではないそうです。
今実は数えている途中だそうで、
3万本あたりまで数え終わって、
まだ山の中が手付かずだとか。
お疲れ様です(^^;;;。


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公園では、島の人たちが、このように
衣装を身に着けて踊っていました。





椿の葉の化石♪


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伊豆大島で発見された椿の葉の化石だそうです。
古いものではなさそうですが、
伊豆大島ならではの貴重なものですね。





黄色い椿♪



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なんと黄色い花弁を持つ椿です。
綺麗です。一見「ろう=パラフィン」製のような感じです。
でも生きています(^^)。

説明では、中国原産の「金花茶」と書かれてありました。
ちょっとネット探索してみると、黄花椿には、中国原産のほかに
ベトナム北部原産のものもあり、
ペテロティという品種が、この写真に一番ソックリでした。
どちらにせよ、椿といえば赤というイメ-ジを覆す、この黄花椿、
世界は広いですね。

で、写真をご覧になると
気がつく方もいらっしゃると思うのですが、
金花茶(きんかちゃ)の名の通り、
葉はまるでオチャの葉です。
そうです、実は茶(チャノキ)はツバキ属なのです。
茶花にツバキが多用されるのもうなづけますね。

実は、乗ってきた船=あめりあ丸です。
カメリア=Camellia =ツバキなんです。




椿三昧♪


ツバキを某優良サイト情報も引用させていただき、
すこし詳しく説明しますと、
17世紀のチェコスロバキアの宣教師「Kamell カメル」さんが、
日本特産の「やぶつばき」を18世紀にヨーロッパに伝えて、
世界に広まったそうです。
だからツバキは日本原産とも言われます。
(本当は東・東南アジア原産というべきでしょうが)
ツバキの漢字=椿は春咲く木本をあらわしています。
中国ではツバキ=山茶花と書いたそうですが、
これサザンカですよね。日本と違っています。
で、実はサザンカの学名もカメリア・サザンカなんですね~。
でも未だにツバキとサザンカの区別が不明確です。
花の散り方では、サザンカは花弁がはらはらと落ちますね。
ツバキのポトンとは明らかに違います。
我家では両方あります。

さて【椿】という字は「万葉集」で初めて登場するそうですが、
その音=「つばき」の由来には諸説あるようです。

1 葉につやがあるので 「艶葉木(つやはき)」。
2 葉に厚みがあるので「厚葉木」。
3 強い葉っぱという意味で「強葉木」。
4 落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ているから「鍔木(つばき)」。
5 朝鮮名の「冬柏(つくばく)」から。

ごたごた書きましたが、なかなか面白いですね~(^^)。
茶花に用いられ、俳画の題材ともなり、
日本的な美しさを持つ素敵な花です。

伊豆大島で見た花を、以下にいくつか載せますね。

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大島の動物・植物・食物♪

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リス園のリスです。
動きがすばやくて、可愛いのですが、決行危険でもあります。
素手でえさをやっては怪我の元です。

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明日葉(あしたば)です。
伊豆大島では、アシタバを椿油で揚げた天ぷらが名物料理になっている。
やや癖のある明日葉の癖を軽減する料理法のようです。
ツバキ油はテンプラ油にすこし入れるだけでとてもよいそうです。
今日葉をとっても明日になればまた芽が出てくるという事から
名づけられたといわれますが、実際にはそれは話し半分という事ですね。

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「くさやの干物」です。
くさや菌で発酵させた干物です。

焼くととってもおいしいのですが、
なんせ、家の中で焼くと家中くさくなって、
大変なことに成ります。
くれぐれもご注意を(笑)





大島桜です、そして富士山です♪

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大島桜とエドヒガン系のコマツオトメとの交配で、
ソメイヨシノが出来たといわれます。
ついでに河津桜は、
大島桜と寒緋桜の自然交配種と推定されています。
日本の桜の親のような存在ですね。
青い空に白い花びらが見事です♪

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割れ目噴火めぐりの時に正面に見えていた富士山です。
こちらは日本の山々の親のような存在ですね。
青い空に白雪を抱いた姿は別格です♪




美味ランチ♪


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地元の食材で、さばの煮付け、いか、まぐろの刺身、
金目の漬け、明日葉のお浸し、手作りのかまぼこ、漬物など、
普通の昼食料理ですが、
暖かい物は暖かく、冷たいものは冷たくて、
味付けも最高!とってもおいしかったです♪




ツバキ油の精油所♪

午後からツバキ油の製油所に行って説明を聞きました。
昨夜ほとんど寝ていないので、
昼食後という絶好の時間帯。
強烈な睡魔が断続的に襲ってきました。
立っていても眠りそうになりました。

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これがツバキの種です。
これを沢山集めること自体が難しい様です。

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種をこの絞り機(油圧で下側を押しあげる)でつぶすという、
常温で機械的な方法で製油しているそうです。
薬で溶かすような方法ではないから沢山速くできないので、
お値段は安くならないそうです。

ツバキ油がどうして体に良いかというと、
オレイン酸が植物油中最高に多い(85%)。
これが酸化劣化しにくく、
悪玉コレステロ-ルのみ減少させる(リノ-ル酸は善玉も減らしてしまう)。
不乾燥なので、皮膚の保湿に良いのだそうです。
似ているのがオリ-ブ油やキャノ-ラ油だそうですが、
それらよりも優れているそうです。
どうしててんぷらがカラッと上がるのかはわかりませんでした。
でも本当にテンプラ油には最高だそうです。
高価なのですこし混ぜて使うのが良いそうです。
飽和脂肪酸だから変質しにくいのも要因かも。

そういえばツバキの枝は密度が高く締まっているので、
昔は木製の印鑑の大半はツバキで作ったのだそうです。
また木の灰も、ツバキは良いのだそうです。
でもこれもそんなに採れませんね。




ジェットホイルが海を飛ぶ♪

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岡田港に停泊中のジェットホイルです。
スピ-ドは時速70kmほど出ます。水中翼船ですね。
速い割りにあまり揺れないです。
カ-ブするときには水上スキ-や飛行機と同じでかなり傾きます。
海中に没している翼のフラップを制御して姿勢や操舵をしますので、
まるっきり飛行機の技術なのです。

ユ-チュ-ブをご覧ください。


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船内はこんな感じです。航行中は、座席を立たないようにという指示です。
飛行機並みのシ-トベルトをします。
それもそのはず、設計製造はあのボ-イング社です。
現在は川崎JPSが製造していますが、
これは多分ボ-イング社製造船の中古だと思います。
中の雰囲気も、なんとなく飛行機を連想させる雰囲気があります。
ガスタ-ビンエンジンで駆動するウォ-タ-ポンプで
大量の海水を排出して進みます。
出発時に、エンジンがかかると、次第に回転が上がり、
高音になっていくあたりまで飛行機と同じです。

揺れないというのに何故シ-トベルトが必要なのか?
ちょっと調べてみたら、実は高速翼走中に、
翼に海中動物(鯨やいるかなど)と衝突したり、
波浪が大きいと、本来海中に没していなければ成らない翼の一部が
海面に出てしまい、揚力が急減して船首が波に突っ込むという事故が、
これまでにおきているからです。

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これは東京湾に出ている、風の塔です。
東京湾アクアラインのトンネルファンからの排気煙突ですね。

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途中、神奈川県の久里浜に立ち寄り、
約2時間で竹芝桟橋に到着です。
東京について下船してから撮影しました。
なかなか面白い乗り物体験でした^^。






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